若年性アルツハイマーの夫との日々

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zoom RSS 白髪と皺と夫と私

<<   作成日時 : 2014/11/15 20:51   >>

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昔、母が もう白髪染めはやめようかしら、と言い始めた頃を覚えている。
白髪を放置した母は急に老けて感じられ、染めたらいいのにと思ったものだ。
あの時、母は何歳だったのだろう。

夫の病気が分かった頃、私の髪は一夜にして真っ白、にはならなかったものの
気付くと円形に毛が抜けてしまい、合わせ鏡で確認した時は相当に焦った。
完治は容易ではなく、致し方なくフルウィッグに高額な出費もしたが、結局上手に
被りこなせなかったから、使ったのは数回という無駄な投資になりました。

でもそれ以後、相当な長期間 美容室にも通えなくなったから十分に元手は回収したとも言える。

還暦を迎えてからと思っていたけれど、私も1年前倒しで毛染めをやめた。
他人の肩に落ちた白髪に嫌悪感を覚えた若い時の感性はスッパと消え去り現金なものだ。
とにかく元気な髪が白でも黒でも沢山あれば良い。

しかし、そうなると以前以上に人の髪の毛に目が行く。
白髪をただ放っておくと、ともすればお構いなしと見えそうだ、70、80、90才でもきっちり
染めている人がいる、それは、皆が皆、おしゃれな人という意味よりももっと基本的なもの、
服を着て外に出るのと同じ感覚なのではないかしら。

とすると私は頭だけ下着姿でいるような 少々ぶるっとする気持に襲われる。
潔くやめたつもりでも、まだまだ心は揺れるのであります。

その点、夫は白髪の少ない人だ、交換したいと思うくらいに。
但し、髪の量は以前より減ってきた、父も兄達もふさふさの家系だったから不思議だけれど、
夫が自分の髪に何の関心も持たない事が、髪にも伝わっているのかも。

夫の健康は、夫自身の脳から指令が出ない限り維持出来ません。
歩くこと、食べること、自分の体をいたわること、夫の病気は夫が生きていく術を
根こそぎ破壊しようとしている。 とても悔しい。

夫は言葉数もぐんと減りました。お早うと言えばお早う、 ただいまと言えばただいま。
こちらの言葉を繰り返すか、返事をしないままでいる事のほうがもっと多い。
会話は成り立つ、でも夫が何を言いたいのか理解するのは難しい。
分かったふりでお茶を濁すが、時々 びゅうっと胸の中で風が吹く。

そういう時は例の人工の笑顔形が頼りです。
効果はあるがつい最近、夫は真顔のままで私の顔をしばらく見ていました。

ここに皺があるね。

後から夫が指差したあたりを鏡でチェック、細めた目の周りに模様のような皺が沢山あった。
とびきりの笑顔の副産物はとびきりの皺となって、夫の言語中枢を刺激したのかな。

喜ぶべきか、悲しむべきか。








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