若年性アルツハイマーの夫との日々

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help リーダーに追加 RSS 二人だけの演奏

<<   作成日時 : 2007/12/17 19:35   >>

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夫との練習は続けました。3日続ける事もあれば、3日空く事もある。

私がやろうよ、と言えば絶対に断らないし、自分から終わろうよと口にする
こともありません。短時間、昼間や夕食の前など一緒に何曲か演奏します。

でも自ら進んでという事はなく、私に合わせているような印象を受けました。
私が誘い、曲を選び、抜ければ自分もそこで終了。
私のために付き合うんだと、自分に課しているようにさえ思えました。

本当なら私のピアノではストレスも溜まるはず、自分ひとりでやりたくも
なりそうなものですが、そうはならない。
 
演奏する夫を見るのは嬉しい、でも同時に病気の根深さを感じました。
夫の病気は夫から奪えるものは何でも奪う、
技術が奪いきれないと見れば、もっと大切なものを、少しずつ。

それでも続けました。やめたらそれで終わりだ、と胸の奥底で思いました。

夫には、多少の変化もありました。
私が食事の支度をしながら歌を口ずさむと、自分も小さな声で一緒にハミングして
曲を確認しているかのよう。1曲ごとに終わりにしたそうだった最初の頃に比べて、
練習を続けることも嫌ではないように思えます。

私はABC順に並べた自分のメモ帳を見て歌いますが、100曲もやれば一巡、
何回か繰り返すうちに、夫はその程度の曲ならタイトルは忘れてもメロディーは
完璧に思い出したと思います。お互いに、二人だけの演奏にも慣れてきました。
私なりに上手く出来た時は ここだけじゃもったいないな、出稼ぎでも行くか。
夫は鼻で笑っています。

これ以上私には上手く弾けない、夫にはこれで満足してもらうしかありません。

病名が分かってからは、夫が仕事をするのはもう無理だ、と思いました。
現実に、ほんの時たま来た仕事の電話も夫は断りました。
夫自身が、もう出来ないと、言葉にせずとも、思ったのでしょう。

そうやって夫と私だけの演奏は10ヶ月経ちました。











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