若年性アルツハイマーの夫との日々

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<<   作成日時 : 2007/12/15 10:51   >>

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現在の住まいには、音楽室と呼んでいる一室があります。

夫の楽器類、私が子供の時から使っている年代物のアップライトピアノ、
ステレオや音響機器、楽譜、CD、棚にはタイムスリップしたようなLPが
たくさんあります。

学生時代、ジャケットを眺めながら何度も何度もかけたレコードはやはり大切、
夫の分と領土を分けて陣取っています。よく見ると棚板が重みで下がっている、
地震が来たら終わりだなと思いながら、なんとか年月を乗り越えてきました。

私のピアノは自己流、小さい時にせっかく近所で習わせてもらったのに、
お習字、そろばん塾などいろいろやっている雰囲気に気後れして入れず、
外をうろうろして時間をつぶし、月謝を持たされた時だけ勇気を出して中へ、
そして楽しく練習してくるような子供でした。普段は小生意気な元気者です。

ピアノはずっと家にあり、自分で弾き語りなどをして うまい、と自画自賛。
夫とも時々一緒に練習することがありました。診断前の数年を除いては。

2006年1月29日、夫はおとなしく定位置に着き、ワンパターンのピアノと歌に
合わせて無難にスタンダードを4曲演奏しました。夫の気持は分かりません。
でも1曲ごとに、それでおしまいにしたそうな様子はありました。

夫が演奏を始めた途端、 そうだよ、これこれ。なんで今まで忘れてたんだろ、
と言って昔の表情に戻る事はなく、その代わり、手を止めて、出来ないよ、と
投げ出す事もない、私の願いと恐れは共に現実にはなりませんでした。

それでも、やはり感激で胸が一杯になりました。ともかく出来た。ほんの少しだけ
病気から夫を引き戻したような、そんな気がしました。

久し振りだけど、やっぱ私も衰えてないわあ、また付き合ってよね。

うん いいよ。

夫は自分に甘い私の言葉に逆らわないほうがいい事は、よく知っています。










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